ウインターセミナー2017

ウインターセミナー2017速報

挨拶する志保支部長
 2017年1月14日(土)14:30から、北海道がんセンター5F第2会議室において、「検査室の質向上を目指して」をテーマにしたウインターセミナー2017を開催しました。
 第3回目となるウインターセミナーは晴天に恵まれながらも寒波到来の中、会員、講師、メーカーの合わせて42名の参加がありました。 恒例の志保支部長の挨拶の後、最初の講演が始まりました。


    
    

講演1

講演1 山田 逸枝 氏
 講演1はアボット・ジャパン株式会社の山田逸枝氏を講師にお迎えし、「チーム医療を効果的に実践するためのコミュニケーション」と題して行われました。
 相手との信頼関係を築くためには、まず先入観を捨てて肯定的な感情で聴くことが大事だということでした。また話を聴く際のポイントとして、適度な相槌、アイコンタクト、頷きの他、 相手との話すスピード、トーンを合わせることを行うと、相手の方に親身になって聴いてくれているという印象を与えることができるとのことでした。
 これらをふまえて、会場では話し手、聴き手、オブザーバーの3人1組になり、ロールプレイング形式で傾聴力を高めあう演習をしました。 自分では気を付けているつもりであっても、忙しい時にはついつい早口になったり、話を途中で切り上げようとしたり、余裕のない残念な対応をしていることはないでしょうか? 職場での患者さんや医療スタッフとの何気ない会話を見直す良い機会となりました。
 その他、自分と相性の合わない苦手な人とのコミュニケーションの取り方についてもお話しして頂きました。“嫌い”といった感情は人間である以上仕方のないもので、 嫌いの改善を望まず、“信頼”を高める関わりに変えていくことが大事だということでした。 人間は4つの行動スタイル(理論派・現実派・友好派・社交派)に分けることができるそうで、参加者はそれぞれ、自分が職場内で苦手とする人の行動スタイル分析を行いました。 会場はややザワザワしましたが、その結果をもとに相手の好むコミュニケーションを心掛けていくと、きっと以前よりも働きやすい職場になるとの嬉しいお言葉がありました。
 職場での人間関係は多かれ少なかれ、誰しも悩むことがあると思いますが、今回の講演では参考になる点がたくさんあり、気の持ちようも少し楽になったのではないでしょうか。 山田先生ありがとうございました。皆さんはもう信頼関係を築くためのコミュニケーション、始めていますか??


講演&演習

講演&演習 山下 庸子 氏
 講演&演習は、株式会社 大塚製薬工場の山下庸子氏をお迎えして「チームSTEPPS~エビデンスに基づいたチームトレーニング~」と題して行われました。
 チームSTEPPSとは、アメリカで開発された医療の質・患者安全向上のためのチームワーク・システムのことで、「チーム」としてのパフォーマンスを上げていくことで、効果的に医療組織の改革を進めていくことを目的としているそうです。 まず会場では7人1組のチームを作り、ルールを変えながら3回同じトレーニングを行いました。作業内容は単純で制限時間2分間で紙、のり、はさみを使い、できるだけ沢山の輪のある鎖を作るというものでした。 2回目、3回目となるにつれて利き手を使ってはいけない、会話禁止といったルールが加わり、5つのチームはそれぞれ短い時間で必死に役割分担をし、作戦を練って2分間の短期決戦に臨みました。 3回戦ともたくさんの輪を作り1位を占拠し続けたチーム、3回戦目に使う紙が足りなくなってしまったチーム、策におぼれて残念な結果に終わったチームと明暗は別れましたが、 どのチームもコミュニケーションを良くとり、次は必ず1位を取るとの意気込みのもと会場は大いに盛り上がりました。
 トレーニングを通して、事前にチームリーダーを決めて明確な役割分担をすること、自分の作業のみに集中するのではなく周りの状況を見ること、 1回終わるごとに次に活かすための改善点を話し合うことが大事だということを身をもって知りました。 また、利き手ではない腕1本を有効活用するために周りと呼吸を合わせて作業をするようになり、会話禁止の状況では自然とアイコンタクトをとるようになっていました。
 今回のトレーニングでチームSTEPPSの基本原理であるチーム体制、リーダーシップ、状況モニター、相互支援、コミュニケーションをを良く学べたと思いますので、 今後のチーム医療に上手く活用していきましょう。山下先生ありがとうございました。

フロア風景

 以上、ウインターセミナー当日の様子をダイジェスト版としてお伝えしました。参加された皆様、お疲れさまでした。 また今回のセミナーに関しまして、プログラムが確定せず、皆様へのお知らせが大幅に遅れてしまったことをお詫び申し上げます。 申し込み期限直前までお待たせしてしまい、大変申し訳ありませんでした。
 このような状況であったにも関わらず、遠方からも多くの皆様にご参加頂きありがとうございました。 会員の皆様のご協力により、無事ウインターセミナー2017を終えることができました。この場を借りて、改めて御礼申し上げます。



ウインターセミナー2017

開催日時


テーマ: 「検査室の質向上を目指して」
日時 : 2017年01月14日(土) 14:30~
場所 : 北海道がんセンター 5F 第2会議室
参加費: 1000円
受付 : 14:00 から


プログラム


総合司会 国臨協北海道支部 事務局長  灘 雅雄  

開会の辞
 14:30~14:35
国臨協北海道支部 支部長  志保 裕行 
講演1
 14:35~15:35
司会 早乙女 和幸 (国臨協北海道支部 副支部長) 

チーム医療を効果的に実践するためのコミュニケーション
アボットジャパン株式会社 診断薬機器事業部          
コマーシャルトレーニング マネージャー 山田 逸枝 氏 
休憩
 15:35~15:50

講演&演習
 15:50~17:30
司会 佐藤 路生(国臨協北海道支部 副支部長) 

「チームSTEPPS~エビデンスに基づいたチームトレーニング~」
株式会社 大塚製薬工場 札幌支店 管理薬剤師 山下 庸子 氏
閉会の辞
 17:30~17:35
国立病院臨床検査技師長協議会 北海道支部 会長 星 直樹 
国臨協北海道支部 事務局
〒063-0005 札幌市西区山の手5条7丁目1-1
独立行政法人 国立病院機構 北海道医療センター 臨床検査科内
TEL 011-611-8111  FAX 011-611-5820
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